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1957

久留米絣のある暮らしとは

久留米絣工房 藍木野(あきの) 代表 吉田秀子

私は久留米絣の素晴らしさに魅せられてからこれまで30年間、奇をてらわずプレーンな絣の衣を作り続け、広めてきました。「よりよい柄を、よりよい染めを」と夢中になって追い求めてきた久留米絣に携わる先人たちの伝統を伝えるために、「ずっと長く着てもらえるような良い服を作ろう。丁寧に見えないところまで心をこめて作ろう」 といつも心がけてきました。

久留米絣の良さを多くの人に伝えたい、そして日本の伝統を守りたいと願いながら活動してきてきた内容を1つにまとめて「久留米絣のある暮らし」を立ち上げました。織物、衣、手織作家、古布について私が長年触れてきた久留米絣の愛しさを紹介します。私が選んだ作品、柄、織りなどについて単なる説明ではなく、想いやエピソードも語っています。

久留米絣の織物

藍木野の反物のほとんどは百年以上の織機で織られています。湿度や気温で機械の調子が変わるため毎日朝一番で調整するそうです。括り、染、糸つくり、織り…柄も織元さんごとに特徴があります。

藍木野の衣たち

巾38㎝の反物を洋服に仕立てる技は日本の細やかな職人さんならではです。普段着、街着、およばれ着、どんな所でもどんな体型でも着られるシンプなデザインです。

手織り作家

私が楽しみでしばしば訪れた重要無形文化財に指定されていた織元さんはだいぶ廃業されましたが、森山さん、松枝さん、田中さんは後継ぎがおられ今も頑張っておられます。

古布コレクション

100年、200年たった藍の絣の古布は優しく、心地よくそしてはかなさも。毎日着て洗って、繰り返し、やがて柔らかい綿となり自然に戻るでしょう。

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